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音楽理論は必ず後で嘘になる



Daily Music 講師の山田亮です。


音楽理論というものは、絶対的なルールだと捉えられがちです。しかし、音楽を深く広く勉強すればするほど例外に出会っていきます。そうすると「あの時に学んだ音楽理論は嘘だった」と考えてしまうかもしれません。しかし、それはちょっと違います。


音楽の世界はあまりに広くあまりに深いので、特に初学者のうちは何かコンパスのようなものがないと音楽を判断する客観的な基準を持つことができません。そのために音楽を教える時には理論を使ったりします。そして学習が進んでくると柔軟に音楽理論の規則を破るようになります。これは大切なステップです。


しかしそのことを最初から伝えると混乱を招くことが多いです。音楽理論を学んだすぐの段階ではそれを絶対的なものとして扱い、ルールにとことん慣れていくのが大事です。そうしないと先に進んでいくことが難しいのです。


そのことをマイルス・デイヴィスは「まず覚えて、忘れろ」と言ったとか言わないとか。


しかし、この時代は多くの情報が溢れています。まず一つのルールに浸ってしっかり身につけてからそれを破っていくということが難しいです。なぜなら、一つのルールをしっかり身につける前に他のルールや例外の話が目に入ってきてしまうからです。


どんな場合でもまずは一つ自分で何かの道を信じてみる。そこをしっかり行ききってから、またその先の可能性を考えるのが良いです。意外とそれが効率がいいのだと思っています。

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